iPhoneとの出会いが私の人生を変えた-3

ソーシャルグラフという言葉があります。
一言でいうと人間関係図。


人間関係というものは目に見えないものと思っていましたが、これすらもよって可視化できるようになってきています。


どうやって判別させるのかというと、Facebook内の配偶者設定や友人関係、メールのやりとりをしている人とその頻度、その他にもtwitterなど連携させれば、フォロー関係やツイートのやりとり、他にも多くのサービスと連携させていけば、多くの接点を抽出する事ができます。


この人とこの人はお互いにブログを読んでいて、お互いに良くコメントしているとか、今後スマートフォンなどの電話端末と連携してくると誰によく電話しているのかなども入ってきて、Facebook上には世界中の人達の人間関係図が出来上がってきます。


これは人間関係だけではなく、Foursquareなど位置情報と連携すれば、どこに良く行っているのかや行動範囲・行動時間も入って来たり、amazonなどECと連携すればどういった商品や本が好みの人なのかも分かったり、GoogleTVやAppleTVなどと連携でもすれば、見ている番組なども分かるようになります。


こういった情報がFacebook上で集まっていくと一体どうなるのでしょう?
amazonのようなお勧め機能(リコメンデーション)で商品やお勧めツアー、お勧め番組などの広告やECなどだけ考えても影響度は計り知れないものを感じます。


実際にFacebookがどこまで連携して、どこまでやろうとしているのかは私はよく分かっていませんが、少なくとも今後10億人規模でこのような状態になっていく可能性があるという事です。


そんな事まで共有したくないと思う人も多いと思いますが、昨日の記事でも書いた通り、これからはオープンにしていく方が自身にとってもプラスになっていくと思います。
オープンな人はオープンな人を好むでしょうし、オープンしていれば価値観の似た人と出会う可能性も高くなります。
上手いこと合わせてる人もいるでしょうが、SNSの世界では長期的なつながりとなるので、必ずどこかで破綻するでしょう。


本人がそういうつもりがなくても、続けている内に、「あ、これは本心ではないな。」と気付いていくと思います。
私など特にそうですが、今後の為、オープンにしていくように意識的に心掛けています。


これまでのような物理世界では、生涯に会う人は平均三万人というのを見た記憶がありますが、これからは、少なくともSNSの世界ではその数字が変わってくるのは間違いないと思います。


しかも、これまでのように相手がどんな人物かはわからずに出会っていた状態から、相手がどのような価値観を持っているかなどある程度分かった状態で出会っていく事が多くなるでしょうから、より親しくなる人と出会える可能性が高くなるでしょう。
今までなら物理的な行動範囲で会う機会さえなかった人とも出会えるようになります。


人は会ったり話したりする接触回数に比例して、相手に親しみを感じていくようになります。
やりとりの中で、待ち合わせや仕事などで小さな約束を繰り返し守って行く事によて、信用が生まれていきます。


これまでの環境では接触手段が少なく、時間帯の制限もあったので、自分の行動範囲以外の人と信用関係を築くのは難しい事でした。
そのような弊害も、今やメールを始めブログやtwitterなど物理的な制限も時間帯の制限もなく接触できる環境が整っています。


Facebooktwitterなどの登場で、ネット上で頻繁にあったであろう「通りすがり」「一期一会」から、個人と個人のつながりが保ちやすくなりました。
最初は細い関係でも、相互にお互いの状況を見ていると、いざ会った時には「初めて会った気がしない」状態になっていると思います。


SNSによって情報があっという間に広がったり、問題があると多くの人達が反応して解決したりしていく様は、まるで世界が1つの脳のように感じられます。


社会も企業も個人も、今は大きく変わっていっている真っただ中にいるようです。
変化の中にいる時はなかなか気付きづらいものですが、先見の明がある方達は多くの事に気づいているようです。


私自身はその中でハッキリと思っているのは、
これまで以上に自分の価値観を知り、自分の意思で判断して行動していかなければならないという事です。
周りの意見や、大多数の意見ではなく、自身の意思で決めること。


これは「自由」そのものであり、自らの発言や行動は、全て自分で責任を持たなければならないという事でもあります。
今までもそうでしたが、これからはそれがよりシビアになっていくのだと思います。


ですがこれは非常にチャンスでもあり、明るい未来を感じています。
社会をどうこう出来はしませんが、自分の行動は変える事が出来ます。


私の知る限りでも、まだまだ多くの変化が起きていて、とても書き切れない程です。
今思いつくものだけとりあえず箇条書きしておきます。

・企業はとてつもなく大きくなるか、限りなくターゲッティングして特化させなければならなくなる。
・個人はこれまでのような社内のコミュニティだけでなく、社外での顔を持ちコミュニティを作っていきている。
・共通するのは、半端な存在は次々と駆逐されていくという事。
・全てではないが、英語は必須となっていく。
楽天などベンチャー企業が社内の公用語を英語にするといった動きがあるが、この動きはベンチャーだけでなく、大企業でもある役職以上には必須だったり、福利厚生として英会話は全額支給など積極的に動いている。日本国内は既に大手を始めとして英語の公用語化が進んでいる。
Androidという共通のプラットフォームの登場で、家電などのあらゆる機械同士でも会話(データのやりとり)が行われ、連携されていくようになる。
iPhoneAndroidは私達自身と、あらゆる人・物・サービス・情報などを繋げる役割となる端末になる。
・サーバーなどのインフラも大変な変化が起きている。サービスと同じく、サーバーもクラウド化してきていて、日本でも涼しい北海道にサーバーが設置されてきているが、Googleは地球規模で考えており、太陽が当たっている状態の国のサーバーは太陽電池などで充電し、涼しい夜になっている国ではエアコンなしで稼動させようとしている。ユーザーはどこにサーバーがあっても関係無い。
・年末にはGoogleChromeOSが登場する。
・メディアはマスメディアからマイクロメディアへ。
amazonでは電子書籍が物理本を超えた模様。
・多くの既得権者の制御が効かなくなってきている。
・今は位置情報サービスの争奪戦が始まっている。


今回、タイトルとしてiPhoneの出会いが人生を変えたと決めたのは、全く知らなかった大きな変化を知ったからではありません。
10年以上IT業界に身を置きながら、自身の居場所をずっと探していた私に、iPhoneを使い始めてから、この業界こそ自分にとって人生をかけてもいいと思える場所だと、初めて気づかせてくれたからです。


今後も実際に試しながら勉強しつつ、具体的にサービスなど行動に移して行きたいと考えています。
変化多き時代はチャンスの時代。
得た情報を行動に変えて、大きな価値を生み出していきたいと思います。