ニコニコレンタカーのシステムがビジネス的に素晴らしい

先日の記事で激安レンタカーと題してニコニコレンタカーの事を記載しましたが、実際に利用してみて、そのシステムの合理性に驚きました。


私が利用したのは東新宿店。
近づくにつれてその場所にはガソリンスタンドしか見当たらず、「あれ?ひょっとして・・・」と思って目の前まで行くと、なんとガソリンスタンドに「ニコニコレンタカー」ののぼりが!


そう、ニコニコレンタカーはガソリンスタンドが店舗として運営していたんです。
この時点で、なぜここまで安く出来るのか?が腑に落ちました。
(実際には株式会社レンタスという会社が手掛けるフランチャイズのようなので、関連会社がレンタルする中古車を用意しているのではないかと思います)


このビジネス、本当によく出来ていると思います。


まず到着したら、スタンドの店員さんが「どうぞ中へ」と案内してくれたのですが、それはスタンドには必ずと言っていい程ある、休憩所のような場所。(自販機とかトイレがある場所)


受付はそこで行い、説明はスタンドの店員が行います。
支払いはスタンドのレジを使います。
受付が終わると普通のレンタカー会社と同じように、傷の場所などの説明を受けてサインして完了。
普通のレンタカー会社と同じですね。


この時点でマーチクラスで1日3500円以下という値段、そしてスタンドにとっても素晴らしいシステムだという事が分かりました。


まずレンタカーを取り扱う場所は、スタンドを利用するので、新たな店舗が必要ありません。
スタンドから見れば、土地の有効活用、二毛作が出来る訳です。
お金の管理も既存のレジを使えば良いですし、会社の売上げ項目にレンタカーを追加すれば、そのまま利用できます。


更に受付などはスタンドの店員がスタンドの仕事と一緒に行うので、専任が必要な訳でもなく、新たな人件費も必要ありません。スタンドはずっと忙しい訳でもなく、給油中に手続きをするなども可能です。
1人あたりの売上げを上げられます。


スタンドなのでメンテナンスも自分達で空き時間などに出来ますし、洗車も空き時間に出来ます。
車検だって出来るでしょうし、そういった運用コストも自社でまかなう事が出来るでしょう。


これまでのレンタカー会社の場合、専用の店舗、専用の人員、外注が専門部門があるか分かりませんが車検やメンテなども費用はかかるでしょう。
だからといって、レンタカー外車がスタンドをやるというのは考えられません。


この安さは中古車というのもあるでしょうが、こういった所から来ているのでしょう。
ガソリンスタンドの経営というのは、他店とリッター1円単位での競争、原油価格、税金、薄利多売などで、非常に厳しい業界だと思います。
その中でレンタカー事業というのは、自ら価格設定しているサービスなので(正確にはFCなので違いますが)、外的要因によって振り回される事もなく、既存事業はそのまま運営しながらも、人材と既存設備の活用によって売上げアップに繋がるという素晴らしいシステムではないでしょうか。


最後に利用者側として、価格が安いのが大きな魅力ですが、返す場所がスタンドなので、満タン返しがとても楽だという事です。
でもこれ、利用者にとっても楽な上に、スタンドにとってもガソリンも入れてくれるという、どちらにとっても嬉しい事です。
結構な勢いで店舗が増えてますが、そりゃ、増えますよね。
既存のレンタカー会社も、もっと特色を出していく必要がありそうです。