Google Chromeのシンプルさに共感

私も愛用しているGoogle Chromeの最新版がリリースされたようです。


今日からiPhoneiPadだけで出掛けてしまうのでまだ使えませんが、記事を見る限りGoogleっぽさが感じられます。
それは、バージョンアップしてボタンなどが減ったという所です。
ボタンやアイコンを減らして簡素化させるというのは、いち利用者としてはわかり易くていいし、素晴らしいアドオンがどんどん増えてきていて、その為のスペースも欲しと思っていた所でした。


私は開発者でもあるので、「今ある機能」や「ボタン」や「文字」などを削減するという事が、どれだけ大変なのかは多少なりともなりとも分かります。


そこにはユーザー視点というのもありますが、苦労して作ったものでも、更に良くする為には潔く切り捨てられるだけの指針(目的)や、数ドットレベルでの配置(やスペース空白)のセンスと粘り強さ、過去のデータと今とこれからの視点から、何が必要で何が必要ではないかを判断するなど、省くという行為は追加するよりも多くの事を考えなければいけません。


私自身、開発者としての基本的なポリシーのようなものを持っています。
その中の一つに、「マニュアルが無くても使える」というものがあります。
大掛かりなシステムでも、数分の説明だけで使えるように作るようにしています。


その為に最も大事なのは、「シンプルさ」です。
1つの画面に多くの情報があると、まず見ているだけで疲れてしまい、細かい所など見たくなくなります。


1画面に表示される文字は可能な限り省き、ボタンも可能な限り少なくし、不要なものは徹底して排除します。
注意書きなどもほぼ書きません。
押して欲しくないボタンは表示しないとか、大概の事は開発側が裏で頑張ればシンプルに出来ます。


シンプルにするには、最初に全体像をキッチリ考えて、統一された言葉、統一された配置、統一された色彩、統一された構成にする必要があります。
iPhoneなどを例にすれば、左上は大体が元の画面に戻るボタンだったり、右上は保存などだったり、統一感があると利用者は感覚的に使い易くなります。


これは、その場その場で作っていてはなかなか出来ません。(経験にもよりますが)
そういった点からも、シンプルというのは機能が少ないという事ではなく、多くの事を考えた中からの選りすぐりのものだけを残していくので、時間も労力も必要だと思います。


ちなみに、シンプルにすると他のエンジニアへの引継ぎもし易くなり、機能追加もし易く、問題発生時の対応も素早くできますね。
GoogleAppleも、「考え抜かれたシンプルさ」としていつも勉強させてもらってます。