私的に2011年を考える

2010年も今日で最後。
という事で、今の私が流れの予想を書くなど早いのですが、半年後・1年後に自分の考えがどの程度のものかを見る為、マイルストーンとして書いておこうと思います。
相変わらずとりとめも無い内容だし、あまり具体的ではないですが、まぁ、勉強の為という事で。
あまり幅を広げても長くなる一方なので、3つの重要なキーワードだけ考えてみます。


2011年は何と言っても「スマートフォンの普及」が大きいですね。
まだガラケーを使っている人達も、多くの人が携帯からスマートフォンに切り替え始める年になります。


スマートフォンデビューする人達の中には、初めて「コンピュータ」を手にする人達も多数いる事でしょう。
日本中から「へぇ〜、こんな事まで出来ちゃうんだ!」という声がたくさん聞こえてきそうです。


冬モデルでAndroid端末がやっと出始めた所ですが、夏モデルくらいには多種多様なスマートフォンが登場します。
夏モデルの頃には、日本的なスマートフォン、いわゆるガラケースマートフォンと合体したような、いいとこどりの端末が多く出ると思います。そのころにはモバイルSuicaも対応しているんじゃないでしょうか。


(ちなみに世界を見れば数年先までスマートフォンでコンピュータデビューを果たす人達は数多く存在します。
特に新興国などは、都心部から少し離れた場所にはパソコンが無くても携帯を使う人が増えていて、スマートフォンを持つ人も億の単位で増えていくので、その市場価値は計り知れませんね。)


そしてスマートフォンを語る上で、絶対に外せないのがクラウドコンピューティング
今後ますますクラウドサービスの重要性と、この流れが世の中を変える程のインパクトがあるのだという事が、一般的に広まっていって、クラウドコモディティ化が進むと思います。


「これ(iPhoneとかAndroid端末)だけでここまで出来るんなら、◯◯なんてもういらないじゃん!」という言葉がそこかしこから出てきます。
この◯◯に当てはまる商品なりサービスは、それを提供している業界や企業にとって、大変動を示唆する言葉です。
◯◯に当てはまるものは、スマートフォンだけでも多いですが、タブレットを含めたら相当な数に及びます。


無くなるとは言いませんが、ゲーム機などはいい例だと思います。
iPhoneでは無料や100円程度で十分楽しめるゲームが盛りだくさんです。
スクエア・エニックスカプコンなどのゲームソフト開発会社も、1500円前後で本格参入し始めています。


iPhone/iPadがAppleTVなどを介してテレビに進出してくれば、専用のゲーム機がなくてもiPhoneなどがリモコンとなって、しかも複数人やネット上で簡単にゲームが楽しめるようになります。


クラウド」という言葉を知らない人達も、上記のような発言を含めて、何かを感じ取る人が非常に増えてくるのは間違いないです。
パソコンに触れた事もない私の両親でも、使い始めたその日の内に感じ取っていたのがいい例です。


クラウドの窓口となるiPhone(iOS)とAndroidですが、「どちらが勝つのか?!」という事ではなく、どちらもになります。
どうしても対立させようと思ってしまいますが、AppleGoogleも、どちらも外せません。(あとAmazonも)
少なくとも2011年は、どちらも伸び続ける事は間違いなく、個人も企業も、規模に関係なく利用の幅が増えます。


AppleTVとGoogleTVによって、リビングにコンピューターが始めて本格的に入り始めます。
クラウドiTunesも開始されて、音楽・動画・写真などのメディアもクラウド化が進むと思います。


大企業で見ると、私が2010年に数万人規模のグローバル企業に導入させてもらったスマートフォンと連携するシステムがあります。
スマートフォンは意思決定を加速させるのに適したツールの為、トップダウンで多くの企業で既に使われ始めています。


2011年はこの流れが更に加速して、営業部門を始めとした活用の幅が更に広がります。
商品のプレゼンにiPadなどのタブレットを使い、目の前で商品の写真や組み合わせ、動画などを見せたり、その場で在庫確認や発注まで行えるようになっていきます。


意思決定の加速化は、何も役員や管理職だけではなく、現場やお客様の意思決定まで含めたものになります。
メールも移動中にチェック、それに対する返信やスケジューリング、作業指示などのアクションもすぐに行えるようになります。


その時、企業のシステムのWeb化・クラウド化も同時に加速していきます。
基幹システムに直接つなげる事はしないでしょうが、必要なデータだけを社内システムとクラウド上で連携させておき、そこをスマートフォンタブレットなどのモバイル端末からアクセスする形が多くなると思います。


この辺りから、企業の「所有」に対する意識も同時に変わり始める年になるのではないかとも思います。
今はまだコスト削減メインですが、2011年はこういった活用へとシフトしていくのではないでしょうか。


中小企業はそれを上回るスピード経営をしなければ行けません。
個人や零細企業などは最速でなければならないですね。


スマートフォンの特徴から、GPSによる位置情報・ロケーションサービスも外せません。
ただ、チェックイン文化の普及は、まだ少し時間がかかるかもと思います。
基本的に自分の位置を公開するという「オープン性」が求められるので、日本はまだこのあたり苦手なのではないかと思います。


そしてオープン性を問われるのが、スマートフォンクラウドと合わせて外せないソーシャルネットワーク
2011年1月にはいよいよ「ソーシャル・ネットワーク」が公開され、日本のメディアでもFacebookがガンガン紹介されて、認知度が高くります。
ユーザー数は5億人と言われていますが、ひょっとしたら2011年中に10億人に達するのではないかという予想もあります。


ソーシャルネットワークは、それだけでも凄い影響力がありますが、注目したいのはソーシャルネットワークソーシャルグラフと繋がっていくクラウドサービスです。
2011年はゲームだけでなく、ソーシャル化されたサービスが数多く出てくる年になりそうです。


また、ツールとしてはダークホース的に凄く気になっているkinectも興味深いです。
マイクロソフトが発売したあの入力デバイスは、個人的にとても魅力的です。


そのマイクロソフトWindowsに真っ向から対抗する、ChromeOSを搭載したモバイル端末も登場します。
ネットに繋がっているのが前提となるこのマシンは、確実にこれまでのパソコンとは一線を画しています。
データを手元に所有せず、個人のデータもクラウド上にあるのが当たり前になっていきます。


長くなってきたのでここまでにして、この「スマートフォン」「クラウド」「ソーシャルネットワーク」という3つのキーワードを軸に、動いて行こうと思っています。


具体的には、事業化をExitとした研究会を始めようと考えています。
やはり提供する側に回らなければ分からない事も多いですし、1人では限界がありますからね。
多くの人の知見から勉強させてもらいつつ、何かサービスを創りだして行きたいと思います。


私にとっての2010年は準備の年、2011年は試行錯誤の年となりそうです。


最後に、こんな長い文章を読んでいただいた方、いつも読んでいただいている方、本当にありがとうございます。
1ページビューというのは数字で見ると小さいですが、目には見えない向こう側で、人が1人見てくれているという事です。
この先も好き勝手に書いていくつもりですが、400日以上、毎日継続出来ているのは見てくれる人がいるおかげです。
誰も見てなかったら書かないか?といえばそうでもないですが(笑)、やはり嬉しい事に変りないので。


それでは今年もありがとうございました。
みなさんにとって、2011年も良い年になりますように!